「ブラッドダイヤ」「環境破壊」 天然ダイヤを取り巻く問題点は今どうなっている?
ダイヤモンド業界で常に議論の的となる「天然ダイヤモンド」が抱える問題点について、石田社長の見解を交えて解説した動画です。紛争ダイヤモンド、児童労働、環境破壊といった長年の懸念に対して、現状の業界の取り組みや、ラボグロウンダイヤモンド(LGD)との比較から見解が示されています。
この記事を書いたスタッフ
ダイヤモンドアドバイザー 杉田晴奈 日本グロウンダイヤモンド協会公認ダイヤモンドアドバイザーとしてダイヤモンドとラボグロウンダイヤモンドに関する専門知識を持ち、お客様にダイヤモンドの選び方や正しい価値を伝える活動を行っている。SNSを通してダイヤモンド市場のトレンドを発信。
「ダイヤモンドアドバイザー 杉田晴奈」は日本グロウンダイヤモンド協会のスタッフです。 紛争ダイヤモンドと「キンバリー・プロセス」
天然ダイヤモンドの抱える大きな問題の一つが、映画『ブラッド・ダイヤモンド』でも知られる紛争ダイヤモンド(戦争の原因となるもの)です。
- ルール整備の現状:現在、天然ダイヤモンドの原石には「キンバリー・プロセス」という国際的な認証制度のルールがあり、このルールに基づいて流通が行われています。
- 流通の制限:キンバリー・プロセスに乗っ取っていない紛争ダイヤモンドは、流通しないというルールが一応存在しており、このルール付けは天然ダイヤモンドの評価を高めるものだとされています。
- LGDとの違い:一方、ラボグロウンダイヤモンドはそもそも採掘が不要なため、紛争の原因になることが絶対にない、という決定的な違いがあります。
環境破壊と採掘の実態
天然ダイヤモンドの採掘による環境への負荷についても言及されています。
- 「穴掘り」は事実:採掘において地球に穴を掘ること自体は事実であり、採掘後に穴を適切に埋め戻さないことで、周辺環境に影響が出ることがあります。
- 過度な批判への疑問:しかし、すべての天然ダイヤモンドが環境破壊につながっているわけではないため、「天然が一方的に環境破壊につながっている」という言い方は少し言い過ぎではないかという見解も示されています。
- 環境負荷の比較:SDGsなどの観点からも環境への負荷の問題は重要視されており、採掘をしないラボグロウンダイヤモンドの方が、天然ダイヤモンドよりも環境に与える影響という点で有利であると認められています。
取り扱い業者に求められるモラル
最後に、ダイヤモンドを取り扱う者としてのモラルについて触れられています。
- 消費者の意識:紛争や環境問題に対して感度の高い消費者は、その点を避けるために天然ダイヤモンドの購入を避ける傾向があります。
- 販売側の責任:天然ダイヤモンドもラボグロウンダイヤモンドも、取り扱う人は高いモラルに基づいて販売を行っており、日本国内でもそのモラルに乗っ取って販売されています。
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- 日時: 2026年1月15日(木) 16:00-17:00
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東京ビッグサイト
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